水資源・環境研究
Online ISSN : 1883-9398
Print ISSN : 0913-8277
ISSN-L : 0913-8277
特集論説
桂川の水運に関する慣行について — 筏と船の操船と川作を中心として
手塚 恵子
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 28 巻 1 号 p. 52-60

詳細
抄録
 日本の河川の多くは里川であり、灌漑用水、漁業、水運などに用いられてきた。人々が共に川を使うことから、その円滑な使用や川の保全のために、民俗的慣行が形成されてきたが、近代化に伴って自発的な川の利用が激減すると、民俗的慣行もまた廃れていった。本稿では京都府の桂川の水運(筏・高瀬船・観光船)の歴史を概述するとともに、筏や船が安全に川を下るために形成されてきた民俗的慣行(水路、川作)を詳述することによって、桂川流域の人々がもっていたであろう川に対する意識を探る。
著者関連情報
© 水資源・環境学会
前の記事 次の記事
feedback
Top