抄録
本稿では、滋賀県守山市のNPO法人「びわこ豊穣の郷」を事例として、地域環境NPOの会員が、活動の持続のために何を重視するかという「活動持続の志向性」に基づく会員層の特性を明らかにし、地域環境NPOの活動の持続に向けたアプローチについて検討を試みる。 「びわこ豊穣の郷」の会員アンケート調査の結果について、会員の「活動持続の志向性」に基づき会員層を区分した結果、会員層は「活動発信重視層」「地域連携重視層」「世代継承重視層」に区分された。地域環境NPOにおいては、活動の持続に向けた課題を的確に把握し、「活動発信アプローチ」「地域連携アプローチ」「世代継承アプローチ」という3つのアプローチに取り組むととともに、これらのアプローチを一体的に進めていくことによって、水環境保全活動を持続的に発展させていくことができるであろう。