水資源・環境研究
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都市における水辺の環境と防災機能を考慮した居住者評価に関する研究
東京都江戸川区における親水公園を事例として
坪井 塑太郎
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2007 年 20 巻 p. 55-62

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抄録

本研究は、従来、主として「快適環境性」の把握に重点が置かれていた親水公園を、「防災機能性」を並存する空間として位置付け、それら双方の機能について居住者評価をもとに検討を行ったものである。その結果、環境面における満足度向上のためには、高い自然度の確保のみではなく、高齢者や年少者に配慮した施設整備の併用が重要であることが明らかになった。一方、親水公園の防災面では、災害時の困窮施設として挙げられることの多いトイレ・水道施設の存在や、一定規模の緑地帯として線状形態を持つことから防災機能性に対する潜在的な認知と期待が表明された。しかしながら、低地・軟弱地盤上に位置し、密集市街地が多く存在する本研究対象地域においても、災害に対しては加齢に伴うリスク意識の低減がみられることから、今後、親水公園を既存のオープンスペース・避難場所を代替補完可能な空間としていくためには、避難経路利用等に関する情報の整理と公開、認知普及を進めていくことが課題である。

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