木材を利用する場合,用途に合わせて塗装することがある。多孔質構造である木材では木材中への塗料の浸透が起こり,塗装した木材の耐候性や着色性に影響する。木材中への塗料の浸透を増加させる方法として,ラフソーン仕上げやマイクロレーザーインサイジングが検討されている。本研究では微細な加工や表面改質の際に用いられるプラズマ処理に着目し,プラズマ処理したスギ材における亜麻仁油の浸透について検討した。その結果,浸透した塗料の割合が無処理よりもプラズマ処理を30分間,120分間処理した場合の方が比較的多かった。どの処理条件でも無処理に比べてプラズマ処理を行った方がより深くまで浸透しており,早材部,晩材部ともにプラズマ処理の効果が認められた。