木材学会誌
Online ISSN : 1880-7577
Print ISSN : 0021-4795
ISSN-L : 0021-4795
カテゴリーII
国際連合食糧農業機関の統計データベースに基づく世界の木質燃料消費量と途上国の燃料転換によるCO2排出増加量の推計
古俣 寛隆 加用 千裕
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 69 巻 2 号 p. 79-91

詳細
抄録

国際連合食糧農業機関の統計データベースに基づき,世界の木質燃料消費量を推計し,途上国での燃料転換によって増加する化石燃料由来のCO2排出量を試算した。世界の木質燃料消費量は,2012年から2019年にかけて増加しており,増加比率が最も高かったのはWood pelletsであった。2019年に世界で消費された木質燃料の88.8%は,森林および林産工場由来の薪,チップ,おが屑,端材(以下,その他木質燃料という)だった。途上国におけるGDP(Gross Domestic Product) 成長率は,その他木質燃料の消費量が減少したグループで増加したグループよりも相対的に高かったが,消費量の減少比率とGDP成長率に相関関係はなかった。また,2027年前後を想定した短期的な将来に,途上国のWood charcoalとその他木質燃料が化石燃料に転換された場合に増加するCO2排出量は,28996~13799kt-CO2/年と算出された。

著者関連情報
© 2023 一般社団法人 日本木材学会
前の記事 次の記事
feedback
Top