抄録
コロナ禍における大阪市域の水需要構造の変化を分析したところ、業態別には生活用水量の増加・都市
活動用水量の減少、時間帯別には朝及び夜間の使用水量が減少し、夕方の使用水量が増加しており、ライフスタ
イルの変化・行動変容が影響していると考えられた。これらの水需要構造の変化は、市域の主要駅における使用
水量の変化と関連付けられ、駅使用水量がライフスタイルの変化・行動変容を表す指標として活用可能であるこ
とが考えられた。最後に、ライフスタイルの変化の定着による水需要及び給水収益への将来的な影響を評価した
ところ、これらの経年的な減少傾向に加え、水需要・給水収益のさらなる減少が見込まれた。