抄録
韓国済州島の北方,Sasudo島でのオオミズナギドリ(Calonectris leucomelas)の繁殖数を推定するため,コドラート調査を2000年には抱卵期の前半,1998年には孵化期,1999年には育雛期前半に行った。巣穴密度は2000年には0.15±0.02/m2であった(平均±SE)。巣穴密度は放棄された畑など,岩石地帯および鳥の離陸場所で高く,調査した595巣のうち71.3%が使われていた。繁殖数は7,486±3,000つがいと見積もられた。巣穴利用率は,1998年には36.4%(353巣中),1999年には19.8%(140巣中)だった。巣穴利用率は繁殖の進行とともに低下するようであった。繁殖失敗が,1999年の8月7日から29日の間に54巣中31巣(57.4%)でみられた。これら失敗した31巣のうち26巣での失敗の原因はドブネズミ(Rattus norvegicus)による卵か雛の捕食であろうと推定された。これらより,この島ではドブネズミによる捕食がオオミズナギドリの繁殖成功を下げる主要因であろうと考えられた。