化学と生物
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褐色脂肪組織でのエネルギー消費と食品成分による活性化
斉藤 昌之
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2012 年 50 巻 1 号 p. 23-29

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抄録

褐色脂肪は代謝的熱産生を行なう特異的な脂肪組織であり,寒冷環境下での体温維持やエネルギー消費の自律的調節に関わっている.褐色脂肪に関する従来の知見の大部分は冬眠動物や実験動物から得られたものであったが,最近成人にも褐色脂肪が存在し実際に機能していることが明らかにされ,肥満やメタボリックシンドロームとの関係で注目を集めている.ここでは,マウスなどでの知見をまとめてから,ヒト褐色脂肪研究の現状について食品成分による活性化の可能性を含めて紹介する.

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© 2012 by Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
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