化学と生物
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解説
ポリアミンが仲立ちをする細菌間コミュニケーション
栗原 新
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2015 年 53 巻 11 号 p. 756-762

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抄録
細菌は環境変化に応じて細胞間でコミュニケーションを行う.この結果,病原性の獲得やバイオフィルムの形成といった問題が生じる.細菌細胞間のコミュニケーションに必要なシグナル分子としてはN-アシル-L-ホモセリンラクトンなどが有名であるが,2004年以降新たなシグナル物質として,ポリアミンが注目を集めている.これまでに多くの細菌において,運動性細胞への分化,バイオフィルムの形成および分解,病原性の獲得がポリアミンによって仲介される細胞間コミュニケーションによって引き起こされることが報告されている.本稿では,近年の研究の進展をさまざまな細菌におけるポリアミン代謝系・輸送系・センサーについての遺伝学的・生化学的知見とともに概説する.
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© 2015 by Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
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