抄録
ストリゴラクトンは,アフリカで農作物に深刻な被害をもたらし魔女の雑草と呼ばれる根寄生雑草ストライガの種子発芽促進物質として知られていたが,近年,枝分かれ抑制など多様な活性をもつ植物ホルモンであることが知られるようになった.そのため,ストリゴラクトンの受容・シグナル伝達機構の解明は,根寄生雑草防除の点でも,植物の生長制御の点でも重要な課題である.ストリゴラクトンの受容は,ストリゴラクトンの加水分解活性を併せ持つD14タンパク質により行われることが明らかになってきている.本稿では,この数年で分子生物学的手法やタンパク質結晶構造解析により明らかになってきたストリゴラクトンの受容・シグナル伝達のしくみについて解説する.