抄録
タンパク質をコードしていない20塩基から30塩基程度の小分子RNAは,相補的な配列をもつ標的遺伝子の発現を負に制御する.核にコードされている小分子RNAであるmicroRNA(miRNA)が内在の相補的な遺伝子を抑制するシステムは動植物で保存されており,分化,発生やストレス応答などさまざまな生体反応を緻密に制御している.本稿では植物のmiRNAが標的の遺伝子を抑制するメカニズム,特にこれまで理解が進んでいなかったmiRNA依存的な翻訳抑制機構について動物のmiRNA機構と比較しながら解説する.