抄録
東日本大震災発生前より,リアルタイム津波予測の研究が行われている.それらの研究では,データベースによる予測とリアルタイムシミュレーションによる予測という2つの方法が検討されていた.そして大震災発生後には,リアルタイム測地データによる地盤変動の即時推定技術を津波予測に取り入れる研究も進められている.そこで,本研究では,これらの技術を併用することにより,PCなどの安価な計算機を利用した場合でも,避難に役立つ精度の高い津波浸水予測を得ることができる手法を検討した.東日本大震災での事例を用いて4つの研究対象地域を選択し,地震発生後10分で得られる浸水予測情報を具体的に示した.さらに,浸水範囲や浸水高の実測値と比較することにより,本研究で提案した予測手法の精度の確認を行うことができた.