土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
底質の化学元素に着目した沿岸域の漂砂と海浜特性に関する研究
辻本 剛三高野 保英玉井 昌宏
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2015 年 71 巻 2 号 p. I_751-I_756

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抄録

 海岸保全を行う上で流域の土砂管理は極めて重要であり,その為に流域の地質,河川や沿岸域での底質の化学元素に着目した.鳥取沿岸域の河川と海岸の底質を分析し,14種類の化学元素を得た.Siが全体の6割程度,Al,Ca,Fe,Na,Mgが1割程度であった.CIAで定義される底質の風化は西から東に向かって進んでいる.経験的固有関数を適用した所,Si,Al,Ca,Feが有意な元素であり,石英や長石の鉱物との対応が明確であった.化学元素や底質特性とから評価される海岸の成熟度は千代川流域と天神川流域では明確な差が見られた.Siの変動モードが増大すると底質の移動は堆積型となり,Siの変動モードが減少すると侵食型となった.

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© 2015 公益社団法人 土木学会
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