化学工学論文集
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分離工学
酸素を伴う二酸化硫黄の吸収による亜硫酸イオンの生成におよぼす温度の影響
澁川 卓実大平 勇一小幡 英二
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2010 年 36 巻 6 号 p. 552-556

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抄録

排ガスに含まれるSO2による亜硫酸塩の生成を目的として,工場排ガスを模した酸素を含有する混合ガスを用いてSO2の吸収実験を行った.SO2吸収によって生成する亜硫酸イオン濃度と硫酸イオン濃度をHPLCで測定し,それらの生成比率について温度288–333 Kで検討した.その結果,pHが6以上の吸収液にSO2を吸収させた場合,温度に関係なくほとんどが硫酸イオンになるが,吸収液のpHが4付近になると亜硫酸塩を生成する.pHが4未満の吸収液でSO2吸収を行う場合,温度303 K以下では亜硫酸イオンが生成するが,温度333 Kでは硫酸イオンが生成する.

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© 2010 公益社団法人 化学工学会
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