排ガスに含まれるSO2による亜硫酸塩の生成を目的として,工場排ガスを模した酸素を含有する混合ガスを用いてSO2の吸収実験を行った.SO2吸収によって生成する亜硫酸イオン濃度と硫酸イオン濃度をHPLCで測定し,それらの生成比率について温度288–333 Kで検討した.その結果,pHが6以上の吸収液にSO2を吸収させた場合,温度に関係なくほとんどが硫酸イオンになるが,吸収液のpHが4付近になると亜硫酸塩を生成する.pHが4未満の吸収液でSO2吸収を行う場合,温度303 K以下では亜硫酸イオンが生成するが,温度333 Kでは硫酸イオンが生成する.