2010 年 36 巻 6 号 p. 582-588
化学産業におけるプラントの大規模化やプラント監視制御システムの高度化によりプラントアラームシステムの重要性が高まっている.適切なアラームシステムの設計のためには,膨大な数の測定変数の中からアラーム変数をシステマティックに選択する仕組みが必要である.本論文では,状態変数間の因果関係を表す二層Cause-Effect(CE)モデルに基づき,識別したい異常原因を定性的に識別できるアラーム変数と管理範囲の組合せを網羅的に導出できるアルゴリズムを提案する.簡単なプロセスを例題に本手法の有用性を例示する.