1992 年 18 巻 6 号 p. 856-861
回分プロセスの制御は, 連続プロセスの場合に比べて, 強い非線形性をいかに克服するかが主要な課題である.本研究では, 非線形性を有する制御対象に有効なスライディングモード制御を, 強い吸熱反応を示すアンモニウムミョウバンの熱分解プロセスに適用し, シミュレーションおよび実験の両面から検討した.その結果, スライディングモード制御は, PID制御の場合に比べて, きわめて良好で, 生成するアルミナ粒子径および粒子分布の制御に有効であることがわかった.