化学工学論文集
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異径2粒子間に形成される液架橋現象とその付着力の解析
遠藤 禎行向阪 保雄石井 真由美
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1993 年 19 巻 6 号 p. 1128-1135

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抄録

接触角が0~60°の場合について, 粒子-平板間を含む異径の球形2粒子間に形成される雰囲気の湿度と平衡な液架橋形状の理論的な解析を行った.また, Laplaceの式にもとづいて, その場合の液架橋付着力の解析を行った.その結果, 等径2球間に形成される液架橋に対する著者らの理論と同様の結果, すなわち, 架橋形状が雰囲気の湿度と架橋液中の溶解性物質の濃度の関数として表され, 不純物を含まない水の液架橋では最狭部半径が約0.15~100nmと非常に小さいこと, および, 架橋液中に溶解性物質が含まれる実際の場合にはより大きな液架橋が形成されるという結果を得た.
また, 架橋形状から理論的に求めた付着力は, 大きさの異なるガラス球間あるいはガラス球とスライドガラス間に形成された液架橋の引張り試験によって実験的に裏付けられた.

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