1993 年 19 巻 6 号 p. 978-983
反応と吸着分離を同時に行う操作において, 吸着剤の再生方法として PSA (Pressure Swing Adsorption) を応用した.モデル反応としてシクロヘキサンの脱水素反応を取り上げた.水素吸蔵合金であるCaNi5合金が吸着剤として適当であった.反応速度はシクロヘキサン濃度の0.8次であった.合金と触媒を共存させ, 反応温度150℃および190℃で反応を行ったところ平衡を大きく越えて反応が進行し, 次第に平衡反応率へと戻った.Heでパージする事により合金が再生できた.反応とパージの周期操作により, 高い反応率を連続的に得た.合金重量を増やすことで1サイクル当たりの収量が増加した.