1998 年 24 巻 3 号 p. 392-396
バイオリアクターとして実用化されているEGSTAR (イージースター) 撹拌翼を用いて固液間物質移動係数を測定し, 種々の撹拌翼の特性との比較を行った結果, 以下の知見を得た.浮遊化限界回転数以上の操作条件では, 粒子分散系における物質移動係数は, EGSTAR撹拌翼も含め, 翼の幾何形状によらず, 単位体積あたりの撹拌所要動力のみに依存した.また, プロペラやファウドラーといつた液循環型の翼は浮遊化限界動力が低くなった.マックスブレンド翼は最も低い回転数で大きな物質移動係数が得られた.粒子をEGSTAR内に固定した場合の物質移動係数は単位体積あたりの撹拌所要動力依存性に変化が見られないことから, 低い動力域において, 他の翼より, 大きな物質移動係数が得られた.