化学工学論文集
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粉粒流動層の微粒子飛び出しに関する研究
種田 大介高萩 仁青鹿 松一中川 紳好加藤 邦夫
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1998 年 24 巻 3 号 p. 418-424

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抄録

粉粒流動層の微粒子飛び出し現象の特性, 並びに飛び出しに及ぼす操作条件の影響を明らかにするため, 媒体粒子として砂 (dp=550,780,920μm), 活性アルミナ粒子 (dp=550,720μm), 微粒子として水酸化アルミニウム (dp=3, 15μm) を用いて実験を行った.媒体粒子を流動化させているところへ微粒子を連続供給し, 定常状態下で実験を行った結果, 微粒子飛び出し速度定数は, 流動化ガス速度が早くなるほど, あるいは媒体粒子径が小さくなるほど, 大きくなったものの, 微粒子ホールドアップ量には影響されなかった.また, 平均微粒子径が小さい方が微粒子飛び出し速度定数は小さかった.粒度分布として1~70μm, 平均粒径15μmの水酸化アルミニウムを供給し, ガス流速0.8m/sで操作した時, 粒径30μm以上の微粒子が選択的に媒体粒子層内から飛び出し, 8μm以下の微粒子が層内にホールドされやすい事が分かった.この現象は, 微粒子付着力と媒体粒子の運動に起因する粒子圧力との関係で説明できることが示唆された.

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