ごみ焼却炉では蒸気流量を一定値の近傍に保つためにリレーフィードバック制御がおこなわれている.この制御システムでは分岐やカオス的な現象が現れることがある.本論文ではごみ燃焼制御系のモデルを用いた数値シミュレーションをおこなって, これらの現象がごみの燃焼に起因するものではなく矩形波入力をヒステリシスのあるリレーによってオンオフ制御する制御システムの構造によるものであることが確かめられている.また, このシステムにおいて蒸気発生量が最大値をとるのは1周期状態のときであったが, たとえシステムがカオス状態となっていてもその値がかなり高い場合もあることも示されている.