2016 年 64 巻 7 号 p. 320-323
小学校・中学校の理科教科書は,課題解決型の授業展開に沿った構成としており,観察・実験の予想・仮説,計画や結果・考察の場面で,アクティブ・ラーニングにつながる話し合いや発表などの主体的・協働的な活動を充実させている。一方,高等学校の理科教科書は,全体として学習内容(主に知識面)を整理して提示する構成としており,学習内容の区切り箇所の探究活動の中で,主体的・協働的な活動が可能な内容を扱っている。これら現在の教科書紙面の編集意図を紹介し,教科書からひろがるアクティブ・ラーニングの可能性について述べる。