2019 年 67 巻 12 号 p. 588-591
乳酸菌はヨーグルトやチーズなどの製造に用いられるが,ミルクの中で増殖するためのラクトースやタンパク質分解系を備えており,乳酸菌による発酵乳には,血圧降下作用ペプチドの生産など生体への保健効果が期待できる成分の報告がある。また,乳酸菌自体が生体内において菌体が作用することで,整腸作用,免疫調節作用,脂質吸収抑制作用,大腸炎抑制作用などの保健効果が期待できる。特定保健用食品や機能性表示食品の機能情報を有効活用することで,乳酸菌の保健効果が有効に利用できる可能性がある。