2019 年 67 巻 4 号 p. 176-179
Grignard反応剤(グリニャール反応剤)は有機ハロゲン化物と金属マグネシウムから調製され,炭素と金属の間に結合を有する有機金属化合物の一種である。1900年にフランス人化学者Victor Grignardによって初めて合成された。Grignard反応剤を用いることで,炭素と炭素の間の結合を自在に作り出せるようになり,医薬品や農薬,そして液晶や有機ELなどの電子材料の,選択的かつ効率的な合成に産業界で広く使われている。本講座では,Grignard反応剤の調製方法,性質,反応例,最近の応用例などについて紹介する。