2019 年 11 巻 2 号 p. 159-162
症例の概要:患者は72歳の男性で,咀嚼困難および前歯部の審美不良を主訴に来院した. 過大な咬合力が想定されデンチャースペースが減少していたことから,金属構造フレームワークを有する義歯を製作した.金属歯の製作にはFGPテクニックを適用した.
考察:義歯の剛性は金属構造と耐摩耗性を有する金属歯の連結したフレームワークにより確保された.FGPテクニックで得られた機能的咬合面により,ほとんど無調整で装着することができた.
結論:過大な咬合力を有する患者にリテーナー型の金属構造義歯を適用することで残存歯の保護や咬合の改善に有効であった.