1985 年 59 巻 9 号 p. 914-920
1983年4月終りから同年6月初めに至る約1ヵ月半の間に, 北海道と沖縄を除く東北から九州に至る7地方, 却ち北から南へ, 秋田, 新潟, 埼玉, 大阪, 島根, 佐賀の小学生 (1~6年生) と高知の中学生 (1年生) を対象に, 咽頭よりB群溶血レンサ球菌の分離を試み, 型別を実施した.
B群の型別方法は家兎免疫抗血清による凝集反応によったが一部には沈降反応も実施した.
第1位分離型は島根を除きIa型であり, 第2位はIc型であった.島根のみはIc型が第1位で, 第2位がIa型であった.III型の分難率は以外に低く, それに代ってIb型がかなり多く分離された.また, II型は少数であり, X型とR型は皆無であった.