感染症学雑誌
Online ISSN : 1884-569X
Print ISSN : 0387-5911
ISSN-L : 0387-5911
全国的にみた溶血レンサ球菌の疫学的研究
7府県の小・中学生の咽頭分離の溶血レンサ球菌を対象とにして-第3編B群溶血レンサ球菌の型別の比較
中島 邦夫奥山 道子奥田 清
著者情報
ジャーナル フリー

1985 年 59 巻 9 号 p. 914-920

詳細
抄録

1983年4月終りから同年6月初めに至る約1ヵ月半の間に, 北海道と沖縄を除く東北から九州に至る7地方, 却ち北から南へ, 秋田, 新潟, 埼玉, 大阪, 島根, 佐賀の小学生 (1~6年生) と高知の中学生 (1年生) を対象に, 咽頭よりB群溶血レンサ球菌の分離を試み, 型別を実施した.
B群の型別方法は家兎免疫抗血清による凝集反応によったが一部には沈降反応も実施した.
第1位分離型は島根を除きIa型であり, 第2位はIc型であった.島根のみはIc型が第1位で, 第2位がIa型であった.III型の分難率は以外に低く, それに代ってIb型がかなり多く分離された.また, II型は少数であり, X型とR型は皆無であった.

著者関連情報
© 日本感染症学会
前の記事 次の記事
feedback
Top