感染症学雑誌
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平行線定量法を用いたELISAによる風疹の抗体測定
春日 邦子小川 知子時枝 正吉北山 秋雄
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1992 年 66 巻 4 号 p. 497-502

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抄録

平行線定量法を用いたELISAによる風疹の抗体測定を試みた. 標準血清は風疹罹患後8ヵ月を経過した成人血清を用い, 被検血清としてMMRワクチン接種前後の小児ペア血清42例, 風疹ワクチン接種後3年以上経過した成人血清48例, 風疹発病後6~19日の小児血清3例, γグロブリン製剤3例を用いた. その結果, いずれの血清も本法による測定が可能であった. また, 本法によるELISA価とHI抗体価には高い相関性が認められた. さらに, 高HI抗体価の血清を用いた繰り返し測定による相対力価の再現性は15~25%で良好な成績であった. 以上より, 本法が風疹抗体測定に有用であることが認められた.

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© 日本感染症学会
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