肝臓
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Print ISSN : 0451-4203
原著
アデホビルによる腎障害の検討
小関 至狩野 吉康赤池 淳木村 睦海荒川 智宏中島 知明桑田 靖昭大村 卓味佐藤 隆啓豊田 成司
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52 巻 (2011) 2 号 p. 102-111

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抄録

アデホビルは容量依存性に腎障害を生じることが知られており,現在では10 mg/日が適正使用量とされた.この投与量を遵守しても長期投与では一定の割合で腎障害が出現することが海外より示されているが,本邦におけるアデホビルの腎機能に与える影響については未だ不明である.今回,われわれは3年以上継続投与できた核酸アナログ投与例,3年以上経過観察可能であったHBV無症候性キャリア(無治療例)を対象とし,腎障害のモニターとして頻用される血清クレアチニン値と推算糸球体濾過量の推移を検討した.併せて腎障害出現例におけるアデホビル隔日投与変更後の臨床経過を追記した.アデホビル投与例では非投与例・無治療例と比較して血清クレアチニン上昇,推算糸球体濾過量低下量が有意に大きかった(p<0.001).ロジステック回帰分析ではアデホビル投与有りがオッズ比6.6倍で推算糸球体濾過量20%以上低下を来たす有意の因子として抽出された.腎障害によりアデホビルを隔日投与に変更した症例では緩徐に血清クレアチニン値は低下し,腎障害は可逆的であることが示された.

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© 2011 一般社団法人 日本肝臓学会
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