細胆管細胞癌(Cholangiolocellular carcinoma:CoCC)は原発性肝癌の0.56~1%とまれな疾患であり,原発性肝癌取扱い規約第5版(2008年2月)から独立した疾患概念となったが,その臨床像は不明な点が多い.今回我々は,外科切除後のCoCC 4例のソナゾイド造影超音波(ソナゾイド造影US)を検討し,①動脈優位相での樹枝状濃染,②門脈優位相での遷延性濃染,③後血管相(Kupffer相)での明瞭なdefectを呈する所見や,④ダルマ状の形態,notchの形成,腫瘍内部への脈管貫通所見を認めた.CoCCは,個々の症例によって組織多様性があり,様々な形態・造影像を呈するが,その典型的所見を理解することで診断の一助となる可能性がある.