1983 年 24 巻 1 号 p. 11-17
フェノバルビタ-ルで誘導されるチトクロームP-450(PB-チトクロームP-450)の肝小葉内での局在を,直接蛍光抗体法によって,フェノバルビタールで処置したラット(PB処置群)の肝臓と生理食塩水で処置したラット(コントロール群)の肝臓を用いて明らかにしようとした.コントロール群の肝細胞に,特異蛍光は弱く認められ,小葉周辺部よりも小葉中心部に強く認められた.PB処置群では,蛍光は全体にコントロール群より強く,小葉周辺部より小葉中心部の蛍光の方が強かった.小葉中心部と小葉周辺部の蛍光の強度の格差は,コントロール群より強かった.