肝臓
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肝硬変症におけるFibrinogen寿命よりみた凝固異常の検討
原 正浩垣下 榮三森 俊雄大岩 信之永井 清保福地 稔
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キーワード: fibirinogen寿命
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1983 年 24 巻 1 号 p. 25-30

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抄録

131I-fibrinogenおよび,125I-fibrinogenを用い,肝硬変症患者のfibrinogen寿命の測定および体表計測を行ない,凝固障害の発生機序について検討した.肝硬変症患者のfibrinogen寿命は短縮し,heparinによって是正がみられ,凝固障害の発生機序の原因として,消耗性凝固異常の存在を示唆する成績を得,また,体表計測により,標織されたfibrinogenが,肝,脾の部位に蓄積し,fibrinogen消費の場として,肝および脾,特に脾腫が関係している可能性が示唆された.また,凝固障害において変化すると言われる第VIII因子についても,あわせて検討した.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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