関西病虫害研究会報
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原著論文
イチゴ灰色かび病およびキュウリ炭疽病に対する 酸性電解水散布の防除効果
草刈 眞一阿知波 信夫阿部 一博岡田 清嗣
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2013 年 55 巻 p. 17-21

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抄録
1.水稲いもち病菌(Pyricularia grisea),トマト萎凋 病菌(Fusarium oxysporum f. sp. lycopersici),トマト輪紋病菌(Alternaria solani),キュウリ炭疽病菌(Colletotrichum orbiculare),イチゴ灰色かび病菌(Botrytis cinerea)ナス半身萎凋病菌(Verticillium dahliae)の分生子およびキュウリ根腐病菌(Pythium aphanidermatum)遊走子を,酸性電解水(遊離塩素濃度 40 ppm,pH 2.7,酸化還元電位 1100 mv)で処理したところ,1分間の処理で発芽が抑制された。
2.酸性電解水の希釈濃度と発芽抑制効果について検討したところ,キュウリ炭疽病菌,イチゴ灰色かび病菌の分生胞子に対して,2.5倍希釈まで発芽抑制効果が得られた。
3.圃場においてキュウリ炭疽病およびイチゴ灰色かび病に対する酸性電解水散布による防除効果を検討したところ,イチゴ灰色かび病では,無処理区に対して高い発病抑制効果が得られた。炭疽病に対しては,対照薬剤のTPN水和剤に比較すると防除効果は低いが,無処理区に比較すると障害抑制効果が得られた。キュウリ,イチゴに対する薬害発生は認められなかった。
キュウリ炭疽病やイチゴ灰色かび病についても,酸性電解水の散布による防除が可能であることが確認され,今後,散布間隔,回数等を検討することで,これらの病害防除への実用化が可能と考えられる。
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© 2013 関西病虫害研究会
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