関西病虫害研究会報
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原著論文
圃場環境におけるアカメガシワクダアザミウマへの薬剤影響評価試験
~植物構造の隠れ家効果~
東田 景太大朝 真喜子森 光太郎今井 修
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2017 年 59 巻 p. 41-45

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抄録

アカメガシワクダアザミウマは施設栽培のイチゴやナスに発生するアザミウマ類に防除効果が認められている天敵昆虫である。本研究では圃場環境におけるアカメガシワクダアザミウマへの薬剤影響評価試験を行い,以下のような結果や考察が得られた。①スピノサド顆粒水和剤,スピネトラム水和剤,エマメクチン安息香酸塩乳剤の3剤を散布しても室内試験と比べて影響が小さかった。残効は17日程度と考えられた。イチゴ株上に存在する果実のがく等の植物構造(隠れ家と呼ぶ)に本種が隠れることによって,薬剤の影響の緩和に役立っていると考えられた。②隠れ家による保護効果はアクリナトリン水和剤に対しては有効ではなかった。③隠れ家の保護効果が有効な剤では特に活動性の低い2齢以下の幼虫の生存率が高かった。④イチゴ株上の隠れ家としては果実のがくが最も重要な役割を果たすことが推察された。

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© 2017 関西病虫害研究会
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