2019 年 61 巻 p. 85-89
施設栽培キクでのミヤコカブリダニ(以下ミヤコ)のハダニ抑制能力を検証した。キクにナミハダニを定着させた後,3種類のミヤコ放飼比率(ミヤコ数/ナミハダニ数,①20:1区,②10:1区,③5:1区)で放飼し,その後の推移を追跡した。その結果,いずれの放飼比率でもハダニ密度は抑制されたが,放飼比率によらず,ハダニを抑えるまで約1か月必要だった。株上で確認されたミヤコ/ハダニ比(ミヤコ比)と同じ株の翌週のハダニ数の関係を調べたところ,ミヤコ比が0.1以上でハダニを抑える傾向が見られた。