2019 年 61 巻 p. 99-104
静岡県内のカンキツ園およびその周辺から採集したコウズケカブリダニおよびニセラーゴカブリダニに対する各種薬剤の影響を評価した。その結果,2種広食性カブリダニの雌成虫および産卵に対する影響が少ない薬剤として,エチプロール,ピリフルキナゾン,エトキサゾール,クロルフェナピル,フルフェノクスロン,ルフェヌロン,ブプロフェジン,フロメトキン,スピロジクロフェン,スピロメシフェン,シエノピラフェン,シフルメトフェン,ピフルブミド,シアントラニリプロール,フルベンジアミド,フロニカミド,イミベンコナゾール,ボスカリド,メパニピリム,クレソキシムメチル,ピリベンカルブ,シアゾファミド,水酸化第二銅,ジチアノンが選抜された。本研究と既往の研究との比較により我が国に生息する広食性カブリダニは,種間だけでなく個体群間でも薬剤の影響が異なる可能性が示唆された。このことから,広食性カブリダニを活用したIPMを確立するためには,対象園地やその周辺に生息する個体群に対する薬剤の影響を評価する必要がある。