関西病虫害研究会報
Online ISSN : 1883-6291
Print ISSN : 0387-1002
ISSN-L : 0387-1002
原著論文
シロイチモジヨトウ発生予察用フェロモン剤に誘引された非標的チョウ目昆虫
河野 勝行太田 泉村田 未果飯田 博之
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 62 巻 p. 9-13

詳細
抄録

性フェロモン誘引剤はその種特異性を利用して農業害虫の発生予察に利用されるが,しばしば非標的種も誘引される場合があり,不慣れな者が調査する場合に誤同定されたり,機械で計数する場合に誤認される可能性があり,発生予察における技術的な問題となる。ここでは,シロイチモジヨトウ用発生予察用フェロモン剤を使用したときに誘引される非標的チョウ目昆虫種に関する問題を明らかにするため,三重県津市内および近隣の4か所の異なる環境条件において調査を行った。シロイチモジヨトウ用フェロモン剤を誘引源としたトラップには,標的種であるシロイチモジヨトウのほか,テンウスイロヨトウ,ホソバセダカモクメ,ハンノキリガの3種のチョウ目昆虫が特異的に捕獲された。これらのうち,シロイチモジヨトウと発生時期が重なり大きさが似通っているテンウスイロヨトウが,フェロモン剤を利用したシロイチモジヨトウの発生予察において,不慣れな者によって誤同されたり,定自動計数を行う場合に誤認されて問題になる可能性がある。

著者関連情報
© 2020 関西病虫害研究会
前の記事 次の記事
feedback
Top