関西病虫害研究会報
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稲縞葉枯病の感染時期と防除(第II報)
ヒメトビウンカの実態並びにその棲息密度と稲縞葉枯病との関係
深沢 永光新村 逸郎高橋 浅夫
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1959 年 2 巻 p. 12-16

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抄録
(1) この調査はヒメトビウンカの野外における実態を調査し,稲縞菜枯病との関係を追求して防除及び発生予察のための基礎資料を得ようとしたもので,環境の異なる4地域を選定し,畦畔,休閑田,麦畑,山の脚,本田,苗代を2月中旬から7月上旬まで7回その棲息数の調査を行なつた.
(2) ヒメトビウンカの2月中旬から7月上旬までの発生経過は気象条件や稲の栽培形態の異なる地域においてもほぼ同様であり,次のように指定された.
越冬場所は主として畦畔の湿気の多い所であり,3月上旬より第1世代成虫となり,その多くは越冬場所から麦及び早取用苗代に移動する.麦で生育した第1世代幼虫は5月下旬から順次第2世代成虫となつて6月上旬~6月中旬に普通栽培用苗代,早取,早植の本田に飛来するそして早植田では6月下旬~7月上旬の分けつ期~最高分けつ期に第2世代幼虫の密度が多くなり,普通栽培では7月上旬の活着期に第2世代幼虫が多くなる.
(3) 3月中旬~5月中旬における各調査点の幼虫数のフレは調査点が10点の場合畦畔及び麦ではC.V=70~200%,休閑田ではC.V=80~300%であり,精度を高めるためにはさらに多くの調査点数が必要である.
(4) 本田期のヒメトビウンカの虫数と稲縞葉枯病との関係は早取栽培では6月上旬の第2世代成虫数とまた早植及び普通栽培では6月下旬~7月上旬の第2世代幼虫数と稲稿葉枯病の発病量との関係が深く,これらの時期の虫数が予察的にもまた防除上からも重要である.
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