本研究では、OMに対するマウスモノクローナル抗体(OMmAb)を従来法に基づいて作製し、認識部位の異なった2種の抗体より卵加工食品中のOM量を定量測定した。また、OMを認識する患者血清を用いてIgE結合能よりアレルゲン定量を行い、OMmAb結合能との相関性を検討した。OMに対するOMmAbの結合量は0.1-10μg/mlの範囲で、卵白溶液に対するプール血清の結合量は1-100μg/mlの範囲で定量測定が可能であった。次に、市販加工食品についてはOMmAb(2種)、患者プール血清のいずれの結合能においても、調理加工法や形状の異なる13種の市販卵加工食品中で蒸しケーキのOM量が最も高い値を示した。また、2種のOMmAb、患者プール血清による免疫結合量からのOM量には相関性が認められた。