肩関節
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筋腱疾患
鏡視下腱板部分修復術の短期治療成績
篠田 毅
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2015 年 39 巻 3 号 p. 713-715

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抄録

 本研究の目的は,一次修復が困難な腱板断裂に対する鏡視下腱板部分修復術の短期成績を調査することである.当院にて手術を行い,術後1年以上が経過した16例16肩を対象とした.男性13例,女性3例,手術時年齢は62.3歳(53-82歳),術後経過観察期間は平均17.2ヵ月(12-34.3ヵ月)であった.臨床成績は日本整形外科学会肩関節疾患治療成績判定基準(JOA スコア)で評価し,術後のMRIで腱板の修復状態を評価した.統計学的検討にはt検定を用いp値0.05未満を有意差ありとした.JOAスコアは術前平均54.7点(42-67.5点)から術後平均83.6点(71-95点)へ有意に改善した(p<0.0001).術後のMRIで,16例中11例は術前のMRIと比し腱板断裂部の縮小を認めた.一次修復が困難な腱板断裂に対する鏡視下腱板部分修復術の短期成績は,諸家が報告した成績と概ね同等であった.

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© 2015 日本肩関節学会
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