肩関節
Online ISSN : 1881-6363
Print ISSN : 0910-4461
ISSN-L : 0910-4461
筋腱疾患
一次修復し得た肩腱板広範囲断裂に対する
直視下suture bridging法の短期治療成績
内山 善康橋本 紘行持田 讓治繁田 明義新福 栄治大見 博子笠間 啓樹
著者情報
ジャーナル 認証あり

2015 年 39 巻 3 号 p. 732-735

詳細
抄録

 肩腱板広範囲断裂症例の一次修復が可能であった21例21肩(男性17例,女性4例)の術後成績を検討した.手術時平均年齢は63.6歳(46-81歳),平均経過観察期間は17.4ヵ月(12-24ヵ月)であった.手術は関節鏡を用いた直視下suture bridging法にて再建した.その結果,JOA score ,Constant scoreとも術前と比べ術後に有意に改善した(p<0.05).術後1年のMRIで棘上筋腱 5例24%,棘下筋腱 1例5%に再断裂がみられたが,肩甲下筋腱には再断裂は見られなかった.また非外傷例5例中4例80%に再断裂が多くみられた(p<0.05).変性断裂と考えられる非外傷例に再断裂が多いものの,臨床成績は非断裂例と比べて差は無かった.一次修復し得た腱板広範囲断裂において直視下suture bridging法は短期ではあるが概ね良好な術後成績であった.

著者関連情報
© 2015 日本肩関節学会
前の記事 次の記事
feedback
Top