抄録
我々は,肩甲骨関節窩骨折に対して関節鏡を併用し骨接合術を施行した1例を報告する.症例:30歳男性.マンション2階の踊り場から1階へ転落し受傷した.単純X線撮影,CTにて右肩甲骨関節窩骨折(Ideberg-Goss分類: type III)と診断した.関節面のstep offは 5.0mm,gapは1.6mmであった.受傷16日目に骨接合術を施行した.6cmの deltopectral approachを用いた.joystick法に準じて関節窩骨片を整復し,烏口突起基 部より4.0mm 中空screw 2本を挿入した.整復状態を関節鏡にて確認した.術後step offは0.3 mmで,gapは0.6mmであった.術後6ヶ月時点でのJOA scoreは95点と良好で あった.Ideberg-Goss分類 type IIIの肩甲骨関節窩骨折に対しては,関節鏡を併用し, 整復固定を行う方法が有用である.