肩関節
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脱臼
Bristow法とLatarjet法の成績比較
日山 鐘浩吉村 英哉近藤 伸平松村 恵津子
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2019 年 43 巻 3 号 p. 693-697

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抄録

 Latarjet法,Bristow法はいずれの手技においても強固な脱臼安定性を獲得するが,いずれかの手法がよいかは議論の分かれるところである.本検討では当科における手術の変遷,2つの手技の臨床成績を比較検討した.当院にて手術を施行された53例(平均年齢22.3歳)を対象とした.Latarjet法が23例,Bristow法は30例であった.各々に関して術後1年時の臨床成績を比較した.二群において術後1年時の可動域,JSS shoulder sports score,競技復帰時期に関しては有意差を認めなかった.移植骨片の骨吸収率はLatarjet法の方が高い傾向を示した,またLatarjet群に一例術後亜脱臼を認めた.当院ではLatarjet法を施行してきたが,移植骨片の粉砕,癒合不全,スクリューのルースニングの例を経験してきたため,Bristow法に変更した.

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© 2019 日本肩関節学会
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