抄録
腱板大・広範囲断裂に対する断裂形態に応じた鏡視下一次修復術の治療成績を検討した.術後1年以上経過した63例63肩を対象とした.男性51肩,女性12肩で手術時平均年齢は62.5(38-78)歳であった.断裂形態に応じ,suture bridge法38肩,double row 法7肩,上方single row+後方bridgeまたはdouble row法12肩,single row法6肩で修復した.術前後のJOAスコア,可動域を評価した.MRIは術前Goutallier分類による筋脂肪浸潤を,術後はSugaya分類によるcuff integrityを評価した.症例全体のJOAスコアは術前平均63.1点から術後平均91.2点に有意に改善したが,修復方法による有意差はなかった.再断裂率は15.9%で,修復方法間での有意差は認めなかったが,single row法で多い傾向であった(2肩33.3%).single row法でしか修復できない症例では,大腿筋膜移植,筋移行などの追加処置,年齢によってはリバース型人工肩関節の適応を検討する必要がある.