抄録
難治性慢性肩石灰性腱炎に対する集束型体外衝撃波療法(以下fESWT)の石灰消失に対する予後因子を検討した報告は少ない.本研究の目的は,難治性慢性肩石灰性腱炎に対するfESWTの治療成績と,石灰消失に対する予後因子を多変量解析で検討することである.対象は半年以上の保存加療に抵抗する慢性肩石灰性腱炎311人337肩とした.検討項目はレントゲンにおける石灰消失率(完全・部分消失),臨床スコアとVASを評価した.石灰消失に対する予後因子同定のために多変量解析を行なった.
石灰の完全消失群,部分消失群,不変群はそれぞれ258例76.6%,51例15.1%,28例8.3%であり,消失率は91.7%,消失群と不変群の照射回数に有意差はなかった.各群において臨床スコアとVASは有意に改善し,多変量解析で横断像における石灰全体の平均CT値のみ有意差を認めた.石灰消失のCT値のカットオフ値は705.7HUであった.
fESWTは難治性慢性肩石灰性腱炎に有効であり,多変量解析ではCT値のみが石灰消失の予後因子であった.