抄録
リバース型人工肩関節置換術(RSA)において,肩甲下筋腱(SSC)の修復を行うべきか統一した見解は得られていない.SSC修復の可否が術後成績に与える影響を検討した.2014年7月以降,RSAを施行して1年以上経過観察できた23例(男性8例,女性15例,手術時平均年齢75.0歳)を対象とした.SSCは下垂位外旋30度で過緊張とならないものを修復した.修復群(R群)16例,修復不可群(N群)7例であり,手術時間,屈曲,外転,外旋,内旋の自動可動域,外転,外旋の筋力,UCLAスコア,JOAスコア,Constantスコアを検討した.両群において術後可動域,筋力および臨床スコアは概ね有意に改善した.N群では,外旋と内旋の可動域,外旋筋力の変化は見られず,R群の内旋可動域は有意に悪化していた.しかし,最終経過観察時,二群間の全項目において有意差は認めなかった.RSAにおいて肩甲下筋腱修復の可否は術後成績に影響を与えない.