抄録
Trabecular Metal Reverse Shoulder System(TMRS)を用いたリバース型人工肩関節置換術後で,2年以上経過観察が可能であった21例の単純X線所見について,scapular notchingの発生を中心に検討を行った.肩甲骨頚部下縁とbaseplateのなす角(prosthesis-scapular angle: PSNA)と肩甲骨下縁からのglenosphere のoverhangを計測し,scapular notching並びに肩甲骨下縁の骨棘発生との相関を調査した.scapular notchingや骨棘が発生している症例は,相対的にPSNAが大きくoverhangが小さい傾向にあった.過度なbaseplateの下方傾斜設置はscapular notchingのリスクとなりうると考えられた.またgrade2以上のscapular notchingは発生しておらず,TMRSは構造上scapular notching回避に有利に働く可能性があると考えた.