抄録
本研究は鏡視下腱板修復術(ARCR)後の屈曲可動域制限あり群と制限なし群の肩可動域,疼痛の比較および術前からの経時的変化を調査し,制限あり群の特徴を検討した.ARCR後に1年以上経過観察可能であった48例を対象とした.術後1年での屈曲可動域が120° 以上である制限なし群(42例)と120° 未満である制限あり群(6例)の2群に分類した.術前,術後3か月,術後6か月,術後1年での群間における肩関節可動域と疼痛の比較,また各群の肩関節可動域と疼痛の経時的変化の検討を行った.制限あり群では制限なし群に比較し術前から屈曲,外転可動域が低値であった.経時的変化について,制限なし群では外旋可動域は術後1年で,疼痛は術後6か月で改善したが,制限あり群は術前後の差はなかった.以上よりARCR後の制限あり群の特徴は術前からの可動域制限が挙げられ,また術後の外旋可動域と疼痛の改善が少ないことが示唆された.