抄録
我々は,腱板断裂に合併した上腕二頭筋長頭腱(以下,LHB)病変に対し,鏡視下腱板修復術と同時にソフトアンカーとインターフェレンススクリューを併用した腱固定術を行っている.今回,その術後成績を報告する.1年以上経過観察し得た156例156肩を対象とした.腱固定方法は,大胸筋停止部近位で骨孔作成し骨孔底部にソフトアンカーを挿入,直上のLHBにアンカーの糸を通し,腱切離後に骨孔内に腱断端をアンカー糸にて誘導し5mm径のインターフェレンススクリューを用い最終固定を行う.検討項目は,臨床成績としてJOA, UCLA スコア,結節間溝の圧痛,ポパイサイン,MRI所見とした.術前平均JOA スコア62.3点,UCLAスコア 14.3点,最終経過観察時平均JOA スコア96.4点,UCLA スコア33.8点と有意な改善を認め,結節間溝の圧痛は2.6%,ポパイサインは3.2%で認めた.MRIは,94.2%で結節間溝内にLHBを認めた.我々の腱固定方法は,臨床成績,美容外観,MRI評価において良好な成績を示し有用な結果であると考えられた.