抄録
上腕骨近位端骨折続発症に対するリバース型人工肩関節置換術(以下RSA)の短期成績について検討したので報告する.対象は上腕骨近位端骨折続発症に対して,RSAを施行し術後1年以上経過観察可能であった17肩である.評価項目は術後1年時の自動可動域(屈曲,外転,外旋,結帯動作),疼痛,日本整形外科学会肩関節疾患治療成績判定基準(以下JOAスコア)とし,既往手術・RSA術後の大結節の異常の有無と術後成績との関連についても検討した.術後屈曲,外転,JOAスコアは術前後で有意な改善を認めた.また,既往手術なし群はあり群と比較して術後外転可動域が有意に高い値であったが,大結節の異常の有無で術後臨床成績に有意差はなかった.上腕骨近位端骨折続発症に対するRSAは術後成績の改善を認めたが,手術の既往,大結節の治癒が術後成績に影響する可能性があり,初回の治療選択の見極めが重要であり,手術手技の工夫も要すると考えられた.