抄録
delaminationと腱板断裂前後長(AP長)が術後腱板再断裂に影響を与えるかを調査した.中断裂以上の腱板完全断裂に対しsuture-bridging techniqueで修復した72肩を対象とし,delaminationなし群(D-群)24肩,delaminationあり群(D+群)48肩の2群に分類した.術前腱板引き込み程度とdelaminationの有無は術後再断裂には影響を与えなかった.また術前MRI矢状断で計測した上腕骨大結節最外側部のAP長と腱板再断裂の関係は,ROC解析により,D-群のAP長33mm以上をカットオフ値とした場合では,腱板再断裂の感度80%,特異度90%で,D+群では34mm以上をカットオフ値とした場合では,感度57%,特異度81%であった.delaminationは腱板再断裂に影響を与えず,術前AP長が術後腱板再断裂と関連する可能性が示唆された.